【東京都】産廃許可(産業廃棄物収集運搬業許可)の経理的基礎とは? ~専門の行政書士が解説します!~

こんにちは。東京都八王子市にある行政書士MSオフィス代表の森本さやかです。当オフィスは産廃許可・建設業許可を専門としており、産廃許可に関するあらゆるお悩みを解決すべく、皆様のサポートをさせていただいております。

さて、今回は産業廃棄物収集運搬業許可の要件の1つである「経理的基礎」について解説いたします。これは事業を的確にかつ継続して行うことのできるように要件化されたものになります。

経理的基礎の要件は都道府県ごとに多少異なりますので、本記事では東京都の経理的基礎について詳細に解説いたしますので最後までお読みしていただけますと幸いです。

目次

【東京都】産廃許可の経理的基礎

東京都の場合は、以下の①~④の状況で経理的基礎を判断します。

  • 法人税の納税状況
  • 債務超過状態の有無
  • 返済不要な負債の有無
  • 返済不要な負債の総額の確認

では順に見ていきましょう。

① 法人税の納税状況

まずは法人税の納税状況で判断します。
「直近の納税額が1円以上かつ直近の3年間に未納税額が無い場合」は要件を満たしますが、「直近の納税額が0円、または直近の3年間に未納税額がある場合」は②債務超過状態の有無で判断します。

  • 直近の納税額が1円以上かつ直近の3年間に未納税額が無い場合 → 要件を満たします
  • 直近の納税額が0円、または直近の3年間に未納税額がある場合 → ②で判断します

② 債務超過状態の有無

直近決算期の貸借対照表において債務超過(負債の総額が資産の総額を上回る状態)かどうか判断します。

  • 債務超過でない場合 → 要件を満たします
  • 債務超過である場合 → ③で判断します

純資産がマイナスでなければ債務超過にはならないので、特に繰越利益剰余金がプラスになるように経営していれば問題ありません。

③ 返済不要な負債の有無

直近決算期の貸借対照表に記載された負債の中に返済不要な負債があるかどうか判断します。

  • 返済不要な負債がある場合 → ④で判断します
  • 返済不要な負債がない場合 → 追加書類(※1)を提出する必要があります

④ 返済不要な負債の総額の確認

返済不要な負債の総額が債務超過額以上であるかどうか判断します。

  • 返済不要な負債の総額が債務超過額以上である場合 → 追加書類(※2)を提出する必要があります
  • 返済不要な負債の総額が債務超過額未満である場合 → 追加書類(※1)を提出する必要があります

【追加書類】
※1 公認会計士または税理士等により作成された「経理的基礎を有することの説明書」を提出する必要があります。
「経理的基礎を有することの説明書」とは、いつどのような理由で債務超過になったのか、債務超過を解消する具体的対策とその年度等です。

※2 債権者の名義で作成した返済不要な負債の額(借入金・支払利子等の明細)およびその負債が返済不要であることが分かる書類が必要となります。

まとめ

今回は産業廃棄物収集運搬業許可の要件の1つである「経理的基礎」について解説いたしました。東京都の場合は以下の①~④の順番に経理的基礎を判断することがお分かりになったと思います。

  • 法人税の納税状況
  • 債務超過状態の有無
  • 返済不要な負債の有無
  • 返済不要な負債の総額の確認

ただ、経理的基礎を判断するには会計用語を理解している必要があり、難しい場合もあると思います。

弊所では産廃許可の取得についてサポートさせていただいております。初回相談は無料ですのでお気軽にご相談していただけますと幸いです。

以上です。ご参考になりましたでしょうか。

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