
こんにちは。東京都八王子市にある行政書士MSオフィス代表の森本さやかです。当オフィスは不動産を専門としており、宅建業に関するあらゆるお悩みを解決すべく、皆様のサポートをさせていただいております。
今回は宅建業免許に関することで、特に注意しておく必要があるものを説明させていただきます。違反した場合には宅建業免許が取り消しになることもありますので、是非ご一読いただけると幸いです。
新規免許取得時の注意事項
分類 | 注意点 |
---|---|
①取引士 | 「常勤性」と「専従性」を満たしている。 |
②事務所 | 継続的に不動産業を行える部屋かつ、他の会社や居住部分から独立。必要な設備がある。 |
③代表者 | 「常勤性」を満たしている。 |
④資金 | 一定の費用が必要。供託:1,000万円~ 協会:60万円~+100万円程度 |
⑤定款・謄本 | 定款と謄本の目的欄に不動産業に関する記載。 |
⑥決算書 | 不動産に関する勘定科目の記載がない。 |
それでは①~⑤について詳細を見ていきましょう。
① 専任の宅地建物取引士
専任の宅地建物取引士になるには、宅地建物取引士資格試験に合格後、取引士資格登録をし、取引士証の交付を受けており、専任性を満たす必要があります。
専任性とは、「常勤性」と「専従性」の二つの要件を満たす必要があります。
当該事務所に常勤して、専ら宅建業の業務に従事することが必要です。つまり、他事務所で勤務しておらず、自事務所のみで宅建業に従事している(兼業不可)ことをいいます。
例えば以下のような場合は「専任性」の要件を満たさないので注意が必要です。
- 他の法人の代表取締役、代表者又は常勤役員を兼任したり、会社員、公務員のように他の職業に従事している場合
- 他の個人業を営んでいたり、社会通念上における営業時間に、宅建業者の事務所に勤務することができない状態にある場合
- 通常の通勤が不可能な場所に住んでいる場合
また、申請会社の監査役は、当該申請会社での専任の取引士に就任することはできません。

なお、取引士証の有効期間は5年間です。取引士証の有効期限が切れている場合は、取引士として認められないので注意しましょう。
② 事務所
事務所は継続的に不動産業を行える部屋かつ他の会社や居住部分から独立しており、机や固定電話など設備が整っている必要があります。
申請時には事務所写真の提出が求められ、要件を満たしているか細かく見られますので注意しましょう。
いざ事務所を借りてから申請手続きの準備を始めてみたものの、実は要件を満たしていなかったということも起こりうるので、まずは要件を満たした物件を決めてから免許申請の準備をしましょう。

③ 代表者
代表者は原則常勤でなければなりません。
もし代表者が常勤することが難しい場合は、代表者の他に政令使用人を雇用することが必要です。
政令使用人とは、その事務所の代表者で、契約を締結する権限を有する使用人のことです。単なる従業員ではなく、支店長や営業所長などが該当します。
④ 資金
宅建業を営む場合は供託または保証協会への加入をする必要があります。金額等は以下のとおりです。
供託 | 保証協会への加入 |
---|---|
本店:1,000万円 支店:500万円 | 本店:60万円(分担金) 支店:30万円(分担金) ※他に協会への入会金・年会費等で100万円程度かかります |
保証協会へ加入する際は分担金60万円以外にも各協会への入会金・年会費等がかかりますが、レインズが使えるようになったり研修に参加できたりというメリットがあります。
弊所のお客様は、「保証協会への加入」を選択する方が圧倒的に多いです。

⑤ 定款・謄本
会社の定款と謄本の目的欄に不動産業に関する記載がされているかがポイントとなります。自社の定款・謄本を確認してみましょう。もし定款・謄本の変更をご希望の場合は司法書士の先生をご紹介いたします。
⑥ 決算書
宅建業免許申請前の貸借対照表や損益計算書には、不動産に関する勘定科目が入っていないことが原則必要です。
例えば、販売用不動産、不動産販売収入、棚卸資産、固定資産売却益等が該当します。また過大な雑収入がある場合も不動産取引を疑われる可能性がありますので注意が必要です。
上記の勘定科目が含まれていたからといって必ず免許を取得できないということではありませんが、しっかりと説明できる根拠が必要となります。
以上の5点をまとめたものが次の表になります。
まとめ
新たに不動産業を始めるにあたって注意しておかなければならない点を記載させていただきました。
分類 | 注意点 |
---|---|
①取引士 | 「常勤性」と「専従性」を満たしている。 |
②事務所 | 継続的に不動産業を行える部屋かつ、他の会社や居住部分から独立。必要な設備がある。 |
③代表者 | 「常勤性」を満たしている。 |
④資金 | 一定の費用が必要。供託:1,000万円~ 協会:60万円~+100万円程度 |
⑤定款・謄本 | 定款と謄本の目的欄に不動産業に関する記載。 |
⑥決算書 | 不動産に関する勘定科目の記載がない。 |
他にも考慮しなければならない点はいくつかありますので、判断に迷って失敗するリスクを避けるためにも宅建業に精通している行政書士に相談してみることをおススメいたします。
以上になります。ご参考になりましたでしょうか。
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